“九州一応援されるクラブ”を目指す西南学院大学体育会サッカー部。
グラウンドでVeoが実際に果たす役割はどんなものであるか。そして、Veoを使った練習について伺う中で見えた、クラブの魅力をお伝えします。
今回インタビューに答えて下さったのは、西南学院大学体育会サッカー部 續木智彦監督(以下、續木監督/写真中央)と、迫田祥弥キャプテン(以下、迫田キャプテン/写真左)です。インタビューアー:舛田桃香(写真右) 2022年2月末
◆西南学院大学体育会サッカー部が目指すもの
續木監督:
「九州一応援されるクラブ」を目指しています。西南学院大学には、スポーツ推薦がありません。そんな中で、サッカー部に所属しているメンバーは、「本当にサッカーが好き」な学生たちです。大好きなものに努力できるという環境で、フットボールの文化を探究し,自己を追求する。全員が主体者となる組織をつくることを目標にしています。
もちろん、選手自身がサッカー部で成長する過程で苦しいことは多々あります。ですが、
大好きなものに一生懸命努力をすることは、その後の人生における判断基準をつくっていくと考えています。
例えば、逃げずに、恐れずに挑戦を続ける強さであったり、怪我を乗り越えるプロセスであったり、部内で起こる問題を仲間と対話し解決することであったり。その過程で形づくられる自分の哲学を、今後の生活や社会に出たときの判断基準にできるような、濃密な経験をする環境を、選手たちに用意したいと思っています。
”好きなことに向かうエネルギー”で「フェアで逞しいフットボーラーであれ」「夢や希望に溢れた愛されるクラブ」を選手たちが自分の手でつくって、目指して行けること。それが、「九州一応援されるクラブ」に繋がります。
◆Veoの使用による練習の変化と活用方法
迫田キャプテン:
試合の分析も行っているので、Veoの映像を見る機会がとても多いです。分析班は8名ほどいます。今まではiPadやハンディカメラで撮影をして試合の分析をしていたのですが、Veoを使うようになって、コート全体を漏れなく撮影することができるようになりました。
ハンディカメラでは見えなかった部分を鮮明に映すことができています。
Veoがグランド全体を撮影してくれ,AIがボールを中心に映像を加工してくるため、撮りこぼしが無いところが助かります。
さらに、1つのプレイを切り取るのではなく、その他の選手の動きも隅々まで見ることができるため分析にとても役立ちます。手動での撮影と違って“前後のプレイ”が全て写っているので、プレイ中の選手目線ではわからなかったメンバーの動きやプレイの繋がりを知ることができます。これによって、選手一人ひとりが自分だけの視点ではなくコートを全体で捉え、自分と他者を見ることができるようになったと思います。
◆選手の動きやコミュニケーションの変化
迫田キャプテン:
上からの広い視野で撮れたVeoの映像があるため、”同じ認識”を持って分かりやすいコミュニケーションを取れるようになりました。説明をする際も、会話がスムーズになりました。
試合が終わってから自分のプレイをすぐに見ることができるようになったので、「あのプレイが」というようにイメージを共有した会話が非常に多くなり、サッカーに関する会話自体が増えたと思います。
客観的に自分を見る機会が増えたため、選手たちがサッカーを「考えてプレイする」ようになり、今では選手が主体的に試合や分析に取り組む形が、当たり前のように馴染んできていると感じています。
◆Veoを使うことは、西南学院大学体育会サッカー部にとってどんな意味を持つのか
續木監督:
サッカーには、ルールの中でゴールを奪う/奪われないこと以外,これが正しいという答えがなく、人生にも答えがありません。
サッカーも、生きていくためにも、自分で考えて判断をすることが必要になります。
Veoの映像を見ることで、客観的に自分の動きを分析するだけでなく、「このプレイが全体のためになっているか」など広い視点を持ち、バランスを考えて把握する能力を身につけることができます。自分で分析する、判断する、選択するというプロセス、また、仲間と対話し問題を解決するプロセスは、選手たちにとって、サッカーをするにも、生きていく上でも必要なものとなります。
その1歩として、俯瞰の視点を持って自分の動きと全体の動きを知ることができるVeoは、
練習や試合に欠かせない存在です。
Veo取材を通して、クラブの熱い想いや考え、そしてサッカーに向かう選手たちの姿勢を垣間見ることができました。そんな西南学院大学体育会サッカー部にVeoが少しでも力添えできていることが嬉しく、また選手がどんな未来に向かうのかを見てみたいと思わされます。