2022年11月27日に行われた第13回ラクロス全日本選手権大会の決勝戦に、Cloud9がパートナーシップ契約を結ぶ関西学院大学体育会女子ラクロス部が出場。
「REBORN“日本一奪還”」をスローガンに、慶應義塾大学と対戦。
惜しくも日本一は逃したものの、最後の最後まで諦めないその姿勢は多くの人々の心を動かしました。
今回
住田行志監督と4回生主務・樋口鈴香さん、3回生主務・渡邊優恵香さんにVeoをどのように活用していたかと併せ、試合のこと、そして来年への意気込みについて語っていただきました。
“REBORN”のためにVeoを導入
樋口主務:今年、チーム全員が意識していたのは生まれ変わることでした。日本一を奪還するためには今のままではダメ。組織を“REBORN”させなければと考えたんです。そのために、雑用は4回生が担当し、下級生が練習に集中できるようにするなど、細かいところからすべてを新しくしていきました。Veoの導入も私たちにとっては新たな挑戦のひとつでした。
住田監督:コロナ禍で環境が大きく変わる中、選手だけでモチベーションを上げていくのはとても難しいことでした。そこにCloud9さんからパートナーシップのお話をいただいたことで、組織を生まれ変わらせるための大きな弾みになりました。
大人との関わりができたこと、Veoという新たなツールを導入したことで選手たちのモチベーションもアップしたと感じています。
Veoのおかげでビデオ係ではなく審判にスタッフが割けるように
樋口主務:それまではビデオ係を置いてプレーを追いかけて撮らなければならなかったのですが、Veoなら設置するだけ。おかげで他のところに人員を割くことができ、練習の質を上げることにもつながりました。
また、ラクロスはボールが小さい分、一般的なビデオだと動きを追うのが難しいのですが、Veoはボールの位置を含めプレー全体を上から観ることができるので、戦術ミーティングにも有効活用することができました。
渡邊主務:ゴールの後ろからビデオを撮ることが多いので、ゴール前で混戦があった時はゴールと被ってしまい、映像を拡大しても何が起こっているのかわからないことも。でもVeoを導入してからはそういったこともなくなり、助かっています。
住田監督:スカウティングビデオとしてもVeoは優秀ですね。どこがズレていたのか、逆にディフェンスはもっと詰められたんじゃないかなど、相手チームと同じ視点で観ることでわかることも多くあります。また、審判が判断に迷うような状況でも、Veoなら俯瞰で観られますから非常にわかりやすいんです。
サッカーと違い、ラクロスがゴール前にいられるのは3秒まで。いかにファウルを取られないかが重要ですから、審判に人を割くことはとても大事なこと。以前からビデオ係に人を使うより審判に割きたいと考えていたので、Veoの導入でそれが叶ったことはとてもありがたかったですね。
こんなにも悔しいと思えたのは、それだけ本気で頑張れたから
樋口主務:決勝戦では何度もビハインドになりながら後半を迎えましたが、ラスト10分でも誰も諦めていませんでした。全員が「まだいける」と信じていたんです。
得点を決めたシュートひとつひとつに魂がこもっていて、選手たちが全員の気持ちを乗せてフィールドに立ってくれているのを感じました。
結果として王座奪還は叶わず、「4回生を勝たせたかった」と泣き崩れる3回生の姿を見て、正直とても悔しかったです。でもこんなにも悔しいと思えるのは、それだけ本気で頑張れたから。そしてここまで来られたのは、チーム一丸となって組織を“REBORN”させることができたからだと思っています。特に3回生の力がなかったら、戦力的にも組織的にも絶対にここまで勝ち上がることはできませんでした。
私も主将の長村も、やれることはすべてやりました。負けていたのは技術だけで、それ以外の組織力も応援力も他はすべて勝っていたと言い切れるこのチームを、心から誇りに思います。
住田監督:目標に向かってチーム全員が努力し、大きく成長できた1年でした。2018年に優勝してから数年間、同志社大学にも勝てず関西制覇すら叶わない状況だったのを、日本一を再度射程圏内にして「行けるんや!」という道を見せてくれた。本当によくやってくれたと思っています。
4回生には、この場まで連れてきてくれてありがとうという気持ちでいっぱいです。
想いを引き継ぎ、必ず日本一奪還を
住田監督:今大会を通して感じたのは、サッカーの戦術を取り入れているチームがとても多いということでした。打開するためにはコートを狭く区切って個のスキルを上げ、パス展開を速くしないといけません。
その強化のためにVeoを活用することはもちろん、今後はコーチとの連携にも活かしていきたいですね。コーチの多くはOGで、多忙なため密な連携を取るのが難しい現状がありました。でも今後はVeoの映像を共有することで、積極的に指導に参加してもらう形にしていきたいと考えています。
渡邊主務:今年は本当に“REBORN”を体現できたいいチームだったので、いきなり代替わりをして3回生としては焦りもあります。でも、私たちの代の主将からは、4回生と自分たちを比べず、自分たちらしいチームを作り上げていこうと話しています。
今はそれぞれやることに追われていますが、すでにチーム全員、自分たちがこの想いを引き継いで、必ず日本一奪還を果たすと決意しています。
歴代の先輩方に、心からこのチームを誇りに思ってもらえるように。ここからまた、頑張ります。
Cloud9はこれからも関西学院大学体育会ラクロス部女子を応援していきます。